千々屋寺(ちぢやじ)の馬頭観音立像(県指定重要文化財)
千々屋寺の馬頭観音立像は平安時代末期のもので、ヒノキの一木造り、腕は別木となっています(片腕は発見時から未確認)。大きさは、身高66㎝、蓮華座を併せると75㎝になります。
千々屋寺の名称は室町時代後期に建てられた千々屋寺(禅宗)に由来するもので、馬頭観音立像はそれ以前から付近の小堂に伝えられていたと考えられます。現在は、当資料館に展示されています。
照山寺( しょうさんじ)と能仁寺(のうにんじ)
城南町で注目される鎌倉時代の寺院に、鰐瀬地区の照山寺と下宮地地区の能仁寺があり、それぞれ豊田荘・隈牟田荘の氏寺として栄えました。
照山寺は志導寺(平安時代の益城郡郡寺)の後を受け継いだ天台宗の寺院で、現在は鰐瀬地区の氏寺として旧跡をとどめています。
能仁寺は菊池武房(隈牟田荘の地頭)が創建しており、肥後最古の禅寺と言われています。